最近でこそ、日本でも不妊治療の必要性や、問題点などが指摘・議論されるようになってきましたが、女性の社会進出が進む現代では、特に先進国を中心に不妊に悩む女性は多いと言われています。
そんな中、不妊に悩む女性を救った友人の驚くべき行動が海外で話題になっていたので紹介します。
5年にも及ぶ不妊治療
アメリカ・テネシー州に住むホイットニー・ブリッドさん(38歳)は、不妊に悩み5年間にも渡り不妊治療を受け続けていたそうです。
しかし、卵子と精子を体外で受精させたのち、子宮内に移植する「体外受精」にも挑戦したそうですが、残念ながら妊娠には至らなかったのだとか。
38歳という年齢といえば、一般に妊娠が難しくなると言われる35歳を過ぎ、また40歳を目前に流産率もグッと高くなってしまう年齢であるため、”不妊治療のやめどき”を考え始める人も多くなるタイミングです。
ホイットニーさん夫婦も、体外受精での妊娠が難しいと感じ、最後の砦として「代理母出産」に挑戦することを決意したそうです。
アメリカでは多くのセレブも実施している”代理母出産”
日本では法律上認められていない代理母出産ですが、アメリカをはじめ世界では約20ヶ国の国々で不妊の解決策として認められています。
費用が高額なため、庶民にはなかなか手の届かない方法ではありますが、アメリカ人女優のサラ・ジェシカ・パーカーやニコール・キッドマンは、代理母で子供を授かったことを公表するなど、セレブを中心に広く用いられている方法として知られています。
日本でも、女優の向井亜紀さんと格闘家の髙田延彦さんご夫婦が2003年にアメリカで代理母出産により双子のお子さんを授かったことで注目を集めましたね。

一大ビジネスとしての側面も…
代理母出産は、生まれつきやその後の病気などで、泣く泣く子宮を失ってしまった女性や、子宮疾患のために妊娠することが難しいと判断される女性にとっては願ってもみない方法ですが、一方の代理母側は妊娠・出産に伴うリスクが課されてしまうことは言うまでもありません。
そのため、代理母になる女性には多額の報酬が支払われるケースが多く、同時に代理母になる女性は家計が破産状態にあるような、経済的弱者であることが多いという現状が指摘されています。
夫婦で農場で働いて得られる収入は月1万円ほどです。周囲の女性たちが次々と代理母になり、報酬を得ている姿を見て決断しました。
(中略)
(代理母の)報酬は、およそ100万円。年収の7年分です。
出典 http://www.nhk.or.jp
こちらはタイで代理母を経験したという女性のエピソードです。
今や一大ビジネスとして確立されつつある代理母出産。多くの仲介業者も存在し、日本人が海外に渡って実施する場合、アメリカなら2千万円、タイやインドなどで行う場合は800万円前後という費用がかかるのが相場とされているそうです。
ホイットニーさんの代理母となったのは…
大変高額な方法ではありますが、代理母出産に我が子を授かる夢を託すことに決めたホイットニーさん夫婦。
そんな彼女たちに、ある人物が代理母を申し出てくれたのだそうです。
その人物というのが…
なんと友人!
なんと、大親友のジェイミー・ハウエルさん(写真左)が代理母を申し出てくれたというのです。
二人は14歳の頃からの親友。出産経験のあるジェイミーさんは、大親友のホイットニーさんにも「チャンスをあげたい!」と代理母になることを決意したそうですが、命がけの出産で友人の手助けなんて、なかなか決意できるものじゃありませんよね。
https://www.instagram.com/p/BGxqTxzBEbi/
代理母を引き受けたとはいえ、そう簡単には妊娠に至らなかったというジェイミーさん。流産などを経て、昨年秋に無事妊娠!今年6月には元気な男の赤ちゃんが誕生しました。
男の子はクルーズくんと名付けられ、元気にすくすく育っているとのことです。
二人の友情に感動!
友人の夢を叶えるため、命がけの方法で協力を申し出たジェイミーさん。
いくら親友同士とはいえ、ここまで力になってあげられるとは、二人の固く結ばれた友情に感動を覚えずにはいられませんでした。
同時に、法律が整っていないために、このような助け合いは行えない日本。さらに、海外に渡り代理母に子供を産んでもらっても、”養子”としてしか受け入れられないなど課題が山積している現状にあります。
こういった海外の嬉しいニュースが、少しでも日本の現状改善に力を貸すこととなればいいですね。