
今回はおぎの稔・大田区議会議員(お維新)、森たかゆき・中野区議会議員(民進)なども参加し、さながら表現規制に反対する超党派議員の集いのような形にもなりました。
さて、私が今回中心的にお話させていただいたのは、やはり皆さまも関心が高い小池新都政について。
私は東京を文化の発信地にしていきます。コミケ開催地も出版社もその多くが東京にあるのです。東京都が総力を挙げて、コミケを応援します! pic.twitter.com/QF5Iyu2kQM
— 小池百合子 (@ecoyuri) July 17, 2016
小池百合子知事といえば、選挙中にSNS上で堂々と「コミケ応援宣言」をぶちあげ、また秋葉原の街頭演説においては「東京をアニメランドにする」という公約を掲げたことも話題になりました。
小池百合子氏 秋葉原でアニメ公約「東京全体をアニメランドに」(デイリースポーツ)
とはいえ現時点では、どのようにコミケを応援するのか・東京をアニメランドにしていくのか、具体的な政策が示されたわけではありません。ゆえに今後の方向性については、様々な憶測や不安の声が飛び交っているわけですね。
参考:小池百合子候補の「コミケ応援宣言」、その真意は?表現の自由について直接聞いてきた
私は知事が「コミケ応援宣言」を出したことはプラスに働くと思いますし、「アニメランドを目指す」ことも良いのではないかと思います。ただ、そうであれば、取るべき政策指針はたった一つです。
「ハコの用意だけ支援して、あとは放っておく」
これこそが最強の文化・産業振興に他なりません。とりわけ、創作活動の分野においてはなおさらです。
古今東西、政府や行政がお金を出してコンテンツ産業を支援しようとして、ロクな結果になった試しはありません(例:クールジャパンなど)。
官僚や役人に「目利き」ができるはずがなく、良いコンテンツは放っておいても市場に評価されることは、様々な事例が証明しています。
それこそまさに、「コミケ」がほぼ自力でここまでの一大産業にのし上がったことが、その最大の証左ではないでしょうか。
ここで東京都や行政が余計な首を突っ込んで、「良い作品」に奨励金を出したり、イベントに補助金を出そうものなら、確実に歪みが生まれます。
作品の善し悪しを権力者が評価することはいずれ表現規制につながる恐れがありますし、補助金は依存体質を生みだして、産業や関係者たちそのものをスポイルしかねません。
アニメやゲームを始めとする日本や東京のコンテンツ力は、誰もが認めるところだからこそ、いまできる最大の支援は「放っておくこと」に他ならないのです。
この点については私も、議会質問などを通じて知事や都政にしっかりと提言していきたいと考えています。
一方で、影響力のある知事が自ら「応援宣言」をすることは、認知を広げることにもなりますから引き続きどんどんやっていただきたいと思いますし、いずれコミケの現場にもぜひ足を運んでいただきたいなと期待しています。
また、2020年東京五輪の際には、コミケ会場となる大きさのハコが利用できないのではないかという懸念も存在します。
これだけの規模になると、どうしても公共スペースを使わざる得ませんから、そうした場所の確保という点については引き続き対応を求めていく所存です。

山田太郎さんは残念ながら民間人に戻られましたが、前回よりも確実に聴衆の数が増えています。彼が参院選で獲得した29万票という数字は、確実に政治の世界にインパクトを与えているはずです。
権力者によって表現の自由が侵されることのないよう、引き続き皆さまの厳しいチェックを注ぎ続けていただければ幸いです。
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