時に極悪非道な犯人が収監される収容所。米テキサス州、ウェザーフォードの保安官事務所の地下に収容されていた8人の囚人たちの目の前で、ある出来事が起こりました。
その状況を目撃した囚人たち

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牢の前に1人の監視員が座っていたのですが、突然意識を失って倒れたのです。狭い牢の中で手錠を嵌められながらも談笑していた8人の囚人たちはその光景を見て驚きました。
意識を失い倒れ込む保安官員パーカー・カウンティさん

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みな一斉にパーカーさんが意識を失ったことに気付きます

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目の前で保安官員が倒れたという状況。牢の中には犯罪を犯した囚人8人。脱獄するなら今です。そして意識を失っている保安官員は銃を携帯しています。奪うなら今。そしてCCTV(監視カメラ)に映し出された光景は…。
牢の鍵を蹴破った!

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やはり囚人たちはこのタイミングを逃しませんでした。牢を蹴破って全員外に出て来ました。
ところが…

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パーカーさんの異常事態に、ぞろぞろと出て来た囚人8人は声を上げて助けを呼び始めたのです。
パーカーさんの脈を取る囚人

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手錠で両手が自由に使えないものの、パーカーさんの容態を心配して囚人たちは脈を確認。そうしているうちに、別の職員が上の階から駆けつけて来ました。牢破りをして外に出ている囚人に牢の中に戻るように指示。

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状況を把握するのに時間がかかった職員たち

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タイムリーに監視カメラを確認していなかったのでしょうか。駆けつけてみれば囚人全員が外におり、監視員は意識を失っている…。囚人たちが何かしたのかと疑うのももっとも。でもすぐに囚人たちからの情報でパーカーさんが意識を突然失ったことを確認したのです。慌てて救命救急士を呼ぶ職員。
その間、パーカーさんの蘇生を試みる職員たち

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救命救急士が到着し、見守る囚人たち

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パーカーさんの救助にあたっている救命士たちの後ろで見守る囚人たち。監視カメラからも彼らの心配そうな様子が伝わってくるようです。
「正直、非常に危険な状況でした」

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職員のライアンさんが地下に降りて行った時には、囚人全員が牢の外に出ており、パーカーさんから銃を奪っていてもおかしくない状況だったと語っています。
「撃たれるかと思った」

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一方、囚人の一人、ニック・ケルトンさんは「助けようと思って外に出たけど、逆に俺らが脱獄したと勘違いされて、職員に撃たれるかも知れないっていうリスクがあったよ」と後にテレビ局のインタビューで「撃たれて死ぬかもしれない恐怖があった」コメントしました。
「なぜ、脱獄しなかったのか」という質問にニックさんは「彼(パーカーさん)は良い人なんだよ。だから助けたかった」と答えたのです。というのも実はニックさん、今回収監されるのは4度目なんだそう。覚せい剤を止めることができずに何度も刑務所を行ったり来たりしているのだとか。
「俺、あの人が死にかけたのをこれまで2回見たんだよ。銃を持っているからとか警官だからとかで、助けないっていう考えは俺にはなかったね。誰かが目の前で倒れたら迷わず助けようとするよ。」とニックさん。まるで罪を犯して収監されているとは思えない言葉です。
同じくインタビューを受けたスミスさんも「死にそうな人を見たら、助けようとするのが普通だよ」と答えています。そんなスミスさんは皮肉にも公務員に暴力を振るって今回収監されているのだとか…。
とにかく、人助けという善行ができる囚人たち8人には、今後、是非更生して頂きたいもの。彼らが犯した罪の深さはわかりませんが、とっさの判断で人命救助にあたれるということは、根っからの悪人ではないと思いたいですよね。
彼らのおかげで、パーカーさんは幸いにも一命を取り留めて来週から職場復帰できるそうです。
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