今から10年前、2005年の話ではあるが、ダウンタウンの松本人志さん(51)が、アメリカによる日本への原爆投下について、涙ながらに語ったラジオ番組での一幕をご紹介させていただきたい。
ラジオ番組は、松本さんと放送作家の高須光聖さんが共演する『放送室』(TOKYO FM)の第206回目。
松本さんは、戦後60周年を迎えたその年の8月5日、TBSで放送されたテレビ番組『“ヒロシマ”…あの時、原爆投下は止められた…いま、明らかになる悲劇の真実』について言及。
この番組の終盤では、原爆投下に関わったアメリカの科学者を広島に招いて被爆者との対談を行い、戦争を振り返った。
科学者は、自分は間違っていないというスタンスを最後まで崩さなかったようで、これに松本さんが激怒した模様だ。
「僕が言うわ! あのね、俺は、もーたまらんねんっ!!」
「『あれがあったからこそ、戦争をあのぐらいですませた』というか、『終わらせれた』みたいに言いよるんですよ。待てと!!!!」
「広島と長崎で、何万人死んだ思てんねん!!」
「あのあと、あれであんなんせえへんかったら、あんな何万人も死んでへんで。どういう計算方法で、そうなんねんっ!!」
怒りを露わにしながらさらに語る。
「子供たちにも、悲惨やった話をするじゃないですか。でもね、『あやまちは・・・』『あやまちは・・・』って言うんですけど、原爆に関しては、被害者なんで。被害者が被害者に伝えていったって、ダメなんですよ。アメリカの子供に言わんとダメなんですよ。それでアメリカに発信しないと!」
「(アメリカ国内での原爆投下についての教育は)絶対やってないんですよ! だから、60年間変わらないんですよ! いまだに!」
「日本の子供たちに『こんな悲惨やった』『だからこんな過ちは2度と犯さんようにしような』言うたって、『わしら何もしてへんがな』言う話なんですよ! 朝礼で集まってる奴に『集まりが遅い!』言うて怒ってんのと一緒なんですよ!」
ここで高須さんが日本にも戦争責任があること、そして「戦争を止めるため」というアメリカ側の正義について指摘。
それに対して、松本さんは一定の理解を示しつつも、原爆投下については別問題だと反論した。
「やっぱ原爆に関してはですね、これは謝ってもらわんと。終わらないですよ!」
激昂した松本さん。そこで高須さんが松本さんの異変に気づく。「泣いてるやんか、自分。どうしたん」。
松本さんは、声を振り絞る。
「僕はね、悔しいんですよ、腹立つんですよ・・・」
放送ではさらに原爆や戦争について松本さんの持論が展開されていった。
もちろん、松本さんは歴史の専門家ではないわけで、あくまで国民の一意見に過ぎないが、松本さんの本気が感じられる内容だった。
松本さんは怒りに震えている状態で、こうも語っていた。
「アメリカは何千発も(核兵器を)持ってますし、僕はそこにプラス2を絶対しますから」
「プラス2。(広島と長崎で)使った分ありますから! これ排除しないですよ。僕はプラス2ですよ!」
「1000発持っていたら、1002発ですからね。ここウヤムヤにしないでください! 使ったからなしというのはダメですよ!」