北海道七飯町の山林で行方不明となっていた、小学2年生の少年が無事発見されました。目立った怪我も無く無事とのことで、まずは「良かった」というのが個人的感想です。
ただ、この件に関する現在の報道に関して思う所がありました。それは、見つかって以後も「顔と名前」が一致する状況で報道がなされているという点。公開捜査に踏み切ったのですから、一時的にそういった報道がされるのは仕方のない事かもしれません。また、インターネットの特性上、ずっとネット上に写真と名前が残ってしまったりするのも避けられないでしょう。
ただ、さあ見つかってこれからが大切という時に、相変わらず名前と顔が一致する状況で報道され続ける事には違和感しかありません。
そんなモヤモヤした何かを感じていた所、Twitterユーザーの「イシゲスズコ」さんが、こんな気持を代弁してくれるかのようなツイートを投稿され、私の目にも入ってきました。
■その一連のツイートがこちら
毎回思うけれど、見つかって良かった、そして今後の報道は要らない。要らないから、あの男の子とその家族が適切な医療や福祉の支援が届くような状況であってほしいと願う。見つかって良かった、で私たち傍観者は終わる、でもあの男の子にはこれからの未来を安全で安心できる環境で生きる権利がある。
— イシゲスズコ (@suminotiger) June 2, 2016
72時間という生存ラインをはるかに超えてなぜあの子が無傷で生還したのか、について好奇心からの興味が無いとは言わない。でもそこの「なぜ」には公表することで彼の将来に影を落とす可能性のある事も含まれてるんじゃないか、そこはパンドラの箱じゃないか、と思う。
— イシゲスズコ (@suminotiger) June 3, 2016
私は知らなくていい、想像することもこらえる、そして彼やその家族の身近な所で、その「なぜ」に丁寧に寄り添ってくれる支援者が複数いて今後を見守って欲しいと願わずにはおれない。
— イシゲスズコ (@suminotiger) June 3, 2016
無事でなにより。同じ意見です。
必要以上に余計に専門家などをあつめて推測だけでの報道はありませんように。
見つかった、無事でしたってそれだけでいい。
悔い改めたり、胸を撫で下ろしたりは家族と身近な人がすること。
他人の制裁はいらない https://t.co/m9D7vCSpqq— Haru #handmadeBOICE (@harumama36) June 2, 2016
そう思います。もう要らない、このニュース。 https://t.co/z9L8WKuHEZ
— ジョー長岡 (@JoeNagaoka) June 3, 2016
@suminotiger 同じような事件の再発を防ぐためには、ある程度はフォローアップの情報も必要だと思いますが、まず男の子の将来を第一に考え、取材も報道も必要最小限にとどめ、男の子や家族のプライバシーをTwitterやブログにアップするようなことも絶対にしてはいけません。
— 能登神声教ただいま信者募集中 (@child_of_lens) June 3, 2016
■最後に
今回の一件は、公開捜査に踏み切った事で多くの人を巻き込んだ事件となりました。しつけに関する議論も多くされました。ただ、結果的に最悪の事態は避けられ、ひとまず男の子は「無事」に帰ってきました。
もちろん、そこに何があったのか。その推移を見守ってきた人間として、イシゲスズコさんが語っているのと同じように、興味が無いとは言いません。家族の間に何か問題があるのであれば、そこに介入し支援していく人たちも必要でしょう。
ただ、ここから先は、やはり傍観者としての一線を越えず、知りたがらない。私達がそういった立場を取ることが一番大切だと思います。
正直、この内容を記事にすることもまた、要らぬ情報を世の中に発信することになってしまうかも知れないと思い躊躇したのですが、最小限の情報に止め多くの方に考えて頂きたいと思い、書かせて頂きました。
これから先、当事者の方々が以前と同じように静かに暮らしていける事を心より願っています。